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大島 武; 吉川 正人; 伊藤 久義; 高橋 徹夫*; 奥村 元*; 吉田 貞史*; 梨山 勇
Silicon Carbide and Related Materials 1995 (Institute of Physics Conf. Series,No. 142), 0, p.801 - 804, 1996/00
シリコン基板上にCVDにより成長させた3C-SiC(立方晶シリコンカーバイド)を用いてディプレッション型のMOSFET(金属-酸化膜-半導体 電解効果トランジスタ)を作製した。作製したMOSFETを用いてガンマ線によって生成される界面準位に関する研究を行った。照射量の増加により界面準位が増加し、840kGyで~210cm発生すること及び、100kGyまでは照射量に対し2/3で増加するが、それ以上では1/3になることが分かった。また840kGy照射後も試料はトランジスタ動作を示し、SiCの優れた耐放射線性が確認された。また界面準位について詳しい考察を行うために、照射された試料の等時アニールを行った。その結果、界面準位は3つの異なる成分より成り立っていること及びその活性化エネルギーは0.35eV、0.1eVであることが分かった。0.35eVについては酸化膜中の水の拡散エネルギーと同程度であり、界面準位が酸化膜中の水により発生している可能性が示唆された。
根本 規生*; 吉川 正人; 梨山 勇; 吉田 貞史*; 大西 一功*
平成5年度 (第37回)日本大学理工学部学術講演会講演論文集; 材料・物性, p.149 - 150, 1993/00
立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)単結晶を用いてMOS構造を作製し、その線照射によって蓄積する固定電荷(N)の熱アニール挙動を室温から400Cの温度範囲で等時アニール法で調べた。その結果、400CでもNが完全にはアニールされないことがわかった。化学反応速度式を用いてNのアニール挙動を解析すると、1次反応により消滅する活性化エネルギー0.32eVの成分と400Cでは消滅しない成分に分けられた。等時アニールされるNの活性化エネルギーは絶縁膜中をホッピング伝導するイオン、あるいは膜中の水素や水の拡散のそれに近い値であり、アニールのメカニズムとして水素関連の化合物の拡散が示唆された。残りのアニールされないNは3C-Sic/SiO界面の残留カーボンに関連した欠陥かもしれない。